《東京市場》危機は一時的 日本株は投資好機 秋野充成
有料記事
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後、世界の株式市場は調整局面が続いている。9月19日から10月末までダウ工業株30種平均株価は4.2%、ナスダック総合指数は6.0%、日経平均株価が7.2%、東証株価指数(TOPIX)は7.3%下落している。
背景は不確実性の高まりだ。米10年債利回りは、イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が激化するとの観測から10月23日には5%の大台を超えている。金利の上昇が株式の割高感を高め、下落に拍車をかけている。
イスラエルとパレスチナの紛争の結末を予測することはできないが、マーケットの状況から可能性を想定することはできる。まず、原油相場が落ち着いている。米ニューヨークWTI先物価格は10月末81.0ドルにとどまり、9月27日の高値93.6ドルを下回った。原油市場は、イスラエルとイランの全面対決という最悪の事態は想定していない。株式のVIX(恐怖)指数が一時、21%を上回ったが、急騰継続は1カ月程度が限界…
残り513文字(全文938文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める