《東京市場》米景気悪化なら日本株に下落圧力 芳賀沼千里
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米国の10年国債利回りが一時5%に達した。足元の業績見通しが上方修正されており、金利上昇が一服すれば、米国株は再び上昇するとの期待が強い。ただし、雇用逼迫(ひっぱく)を背景にインフレ率が米連邦準備制度理事会(FRB)の目標とする2%に低下するまで時間を要することに加え、今後も米国の景気・業績が堅調であるとは限らない。
米国は1990年代中ごろなど複数回の利上げにもかかわらず景気後退を回避した経験がある。しかし、昨年春以降の金融引き締めにより、銀行の貸し出し態度は厳格化。2~3四半期程度遅れて設備投資が落ち込む傾向がある。米企業は資金調達手段を多様化しているが、今後2~3年、商業用不動産貸し出しなどが借り換え時期を迎える。
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週刊エコノミスト
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