投資・運用

生成AIや肥満治療薬関連に注目 高成長が期待される米国株10銘柄はこれだ! 榮聡

取材に応じるサービスナウのビル・マクダーモットCEO。生成AIの業務利用で事業を拡大させている Bloomberg
取材に応じるサービスナウのビル・マクダーモットCEO。生成AIの業務利用で事業を拡大させている Bloomberg

 米国経済が減速する中、目を向けたいのは成長企業だ。中でも生成AI(人工知能)と肥満治療薬に注目したい。

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 2024年の米国株式市場は過去30年の平均並みである、S&P500種株価指数ベースで年間8%程度の上昇が期待できそうだ。米国経済はソフトランディングが見込まれる中、企業利益は前年比2桁の伸びが期待され、長期金利も米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げへの転換を受けて、5%を大きく上回ることはないと考えられる。

 米国経済に関しては実質国内総生産(GDP)の成長率は前年比1.0%増と比較的低い水準にとどまる予想(ブルームバーグのコンセンサス予想)だが、マイナス成長に落ち込むことはなくソフトランディングが可能とみられる。

 産業景気に関しては、代表的な経済指標の米ISM製造業景況感指数が22年11月に景気拡大・縮小の分岐となる50を割り込んでから1年以上が経過しており、24年中には底入れから回復をうかがうと期待できる。

 一方、個人消費については23年の夏場にサービス消費が一時的な要因もあって盛り上がったが、23年末にかけてピークアウトし、24年も鈍化が想定される。しかし、高水準にある家計の純資産による「資産効果」が残るため、急減速にはならないと考えられる。

 長期金利については、物価指数の緩やかな低下トレンドが継続しており、前述のように驚くほど強かった個人消費もピークアウトに向かうとすると、米10年国債利回りが5%を大きく超えて株式市場の上昇を邪魔することはないと想定される。FRBが見込む政策金利の上限は24年末に5.25%と、現在の5.5%から低下が見込まれている。

 企業業績については、S&P500指数の1株当たり利益(EPS)について、23年予想の221ポイントから11%増の246ポイントに増加する見通し(ファクトセット社集計によるコンセンサス予想、11月10日時点)だ。

 業種別では、ヘルスケア▽コミュニケーションサービス▽情報技術▽資本財・サービス▽一般消費財──などが市場平均の11%を上回る増益となって、業績…

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