《東京市場》欧米の利上げ終了で成長株優位に 三宅一弘
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欧米の金融政策は物価減速が鮮明化する中で、利上げ局面が終了し、高金利水準の維持に転じた可能性が高く、さらに来春以降は利下げに踏み出す公算が大きくなってきた。こうした金融政策の局面シフトは、米国株の回復・上昇相場の力強い支援材料になりそうだ。
日本株も日経平均株価が3万4000円を上回ると、アベノミクスで始まった2012年12月末からの長期上昇相場に弾みがつく形になろう。バブル期の最高値3万8915円が視界に入ってくる。
その際、強硬な金融引き締め下にあった米国経済が今後、景気後退に陥るのか否かが焦点になろう。1980年代以降の米国経済を振り返ると、金融引き締めサイクルの終盤に金融ショックや通貨危機が発生し、特に金融危機が発生する場合、株価急落を交える形で景気後退に陥るケースがほとんどであった。景気後退を回避、ないしは景気後退に陥っても軽微にとどまる場合には、金融緩和を発動する余地が十分にあり、株価の強気シナリオ…
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週刊エコノミスト
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