《長期金利》0.8%台後半うかがうか 宮嶋貴之
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11月初めに日本の長期金利は0.95%近辺まで上昇したが、その後は一転して低下傾向をたどった。背景には、米国の長期金利上昇の一服や事前予想よりもハト派的な結果となった10月の日銀金融政策決定会合などがある。株高を受けたリバランス需要も一因だろう。とはいえ、12月18、19日の金融政策決定会合に向けて、長期金利が再び上昇に向かう公算は大きいとみている。
まず、債券市場では来年早々のマイナス金利解除が織り込まれているが、この想定は米国や日本の経済指標が大きく下振れしない限り、一気にしぼむ可能性は小さい。次に、長期金利コントロール政策のさらなる柔軟化により、日銀の定例国債買い入れオペの減額に対する警戒も強まっている。最後に、12月の金融政策決定会合まで超長期債の入札が毎週実施されるなど、入札による供給要因側からの金利上昇が意識されやすい期間になるこ…
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週刊エコノミスト
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