教養・歴史 2023年の一冊
市場機能のフル活用に期待 若い世代にこそ有益な一冊 井堀利宏
有料記事
『教養としての財政問題』 島澤諭著 ウェッジ、1980円
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少子高齢社会で日本の財政や社会保障制度の持続可能性は危機に直面している。それでも、コロナ対応などの名目で、放漫な財政支出が続けられており、こうした政策への政治的な支持が根強いのも事実である。
老人世代に手厚く、若者世代に冷たい対応を、本書では「貧乏くじ」と表現する。貧乏くじの理由を、かつての日本経済が成功したが故のさまざまな慣行や制度、経済成長や人口増を前提とした日本型労働慣行や賦課方式社会保障などの帰結であるとして、それを是正する政治・選挙制度改革を提案する。特に、日銀が金融政策…
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週刊エコノミスト
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