教養・歴史

「ニクソン・ショック」生んだ歴史的会議の全貌、綿密な調査で明らかに 上川孝夫

『ブレトンウッズ体制の終焉 キャンプ・デービッドの3日間』 J・E・ガーテン著 浅沼信爾・小浜裕久監訳 勁草書房、4400円

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 円相場で大揺れの一年だった。戦後1ドル=360円の固定相場で出発した円が、変動容認へと踏み出す契機になったのは、1971年8月15日、ニクソン米大統領が発表した金・ドル交換停止である。「ニクソン・ショック」ともいわれる。この米政権の方針は、直前の週末、大統領保養地のキャンプ・デービッドで開かれた政権幹部らの秘密会議で決定された。しかし、会議の詳細は、これまでほとんど知られていなかった。本書は、膨大な資料や多くのインタビューを基に、その全貌に迫った力作であり、一読…

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