急増する「ゾンビ企業」 22年度は年間倒産件数の30倍
有料記事
信用調査会社が発表した1本のリポートが話題を呼んでいる。「『ゾンビ企業』の現状分析」(帝国データバンク、1月19日)である。国際決済銀行(BIS)が定めるゾンビ企業の基準(3年以上、利払い負担に対する利益の比率が1未満かつ設立10年以上)に準拠し、同社データベースを元に推計したところ、2022年度は前年度比3割増の25.1万社に急増していることが分かった。
コロナ禍前の19年度は14.8万社にとどまっていたが、実質無利子・無担保のゼロゼロ融資で多くの企業で債務が膨らんだ。物価高や賃上げなどに伴うコスト増も相まって、20年度(16.9万社)、21年度(19.6万社)と、借入金の利払いを事業利益で賄えない企業が増加。ゾンビ状態から抜け出せず、最終的に業績改善できないまま事業継続を断念する企業も目立つ。
残り216文字(全文570文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める