投資・運用

NISA人気株1位はNTT 投信1位はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 編集部 

 投資枠が大幅に拡充され、かつ制度が恒久化された新NISA(少額投資非課税制度)。大きな非課税メリットを生かそうと、個人投資家が早くも動き出している。どんな株・投資信託が人気なのか。

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 QUICKがネット証券5社の2023年12月分売買をまとめたデータでみてみよう(表1)。新NISAが始まる前の昨年12月分の人気トップ(買い付け額)は、NTT(18.5億円)だった。2位は三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG、16.2億円)、3位にJT(14.7億円)、4位にトヨタ自動車(13.8億円)、5位に武田薬品工業(9.8億円)と、大手企業がトップ5に入った。

 東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは「非課税で配当をもらい続けるNISAのメリットを最大限に活用しようと、安定的に配当があり、10~20年持ち続けられる安心感のある大企業が選ばれている。この傾向は新NISAでも変わりないだろう」と分析する。9位に「DXN TMF」という見慣れないETF(上場投資信託)が入った。これは残存20年以上の米国債の3倍に連動するETFで、投資家が幅広い投資商品に関心があることがうかがえる。

 NISAで値下がりした株を買って、キャピタルゲイン(値上がり益)を狙う個人投資家もいるようだ。10位の楽天グループがそうした買いではないかと、鈴木氏はみる。

 一方、12月末の預かり資産額上位をみると、1位はJT、2位は三菱UFJFG、3位はトヨタと大手企業が並ぶ。トップ10に入った企業の予想配当利回りは最低でも2.16%(日本航空)、最高はJT(5.15%)。銀行預金よりも有利で業績が安定している大企業が人気だ。

 また、投資信託に目を転じると、買い付けトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の515.7億円)、2位も「eMAXIS Sli…

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週刊エコノミスト

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