厳選!空飛ぶクルマ関連13銘柄はこれだ 和島英樹
有料記事
「空飛ぶクルマ」は産業の裾野も広く、電気自動車(EV)に次ぐ新たな株式テーマとなりそうだ。
>>特集「空飛ぶクルマ」はこちら
「空飛ぶクルマ」が実用化に向けて動き始めている。2025年に開催が予定されている「2025 大阪・関西万博」(開催期間は25年4月13日~10月13日)で、空飛ぶクルマが運航されることが決まっているためだ。
空飛ぶクルマとはその名の通り、ヒトやモノを乗せて垂直に離着陸し、空を飛ぶ自動車のこと。英語のelectric Vertical Take-Off and Landingの頭文字をとって「eVTOL(イー・ブイトール)」(電動垂直離着陸機)と呼ばれる。電動の機体で垂直に離着陸するため、滑走路が不要で、かつ騒音も少なくできる。排ガスも出ない。また、小型で軽量なのでヘリコプターよりも離着陸できる場所の範囲も広がるなどの利点がある。さらに、渋滞知らずでの移動が可能だ。
同じく垂直に離発着するヘリコプターとの違いはヘリがジェット燃料などを使って回転翼を回すのに対し、eVTOLは電気で動かす点だ。このため騒音が少なく、地上での体感ノイズはヘリの3分の1程度とされる。さらに部品点数が少ないので、機体や整備にかかるコストが大幅にダウンするなどのメリットがある。
民間調査会社の矢野経済研究所は23年5月に空飛ぶクルマの世界市場に関する調査を実施。それによると30年に9561億円の市場が、35年に12兆円、50年には184兆円超に急速に拡大するとみている。
拡大はこちら
大阪・関西万博では会場周辺の遊覧飛行や、会場と大阪市内のベイエリアなどを結ぶ交通手段としてデモンストレーション飛行を目指す。会場の一角である夢洲(ゆめしま)からユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどのレジャー施設地域まで電車やバスでは約35分かかるが、空飛ぶクルマなら約7分で到着するとの試算もある。
万博で、空飛ぶクルマに関連する業者は既に決まっている。日本国際博覧会協会が23年2月に、参加企業を決定している。会場内ポート(離発着場)運営の協賛企業はオリックス。ポートについて、整備・維持管理・撤去などの運営を実施する。
運航事業ではANAホールディングスおよび米ジョビー・アビエーション(ジョビー)、日本航空、丸紅、スカイドライブとなっている。ANAはジョビーとの共同運航を予定している。
日本発「スカ…
残り1124文字(全文2124文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める