《原油》季節需要で1バレル=80ドル台前半 小菅努
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米ニューヨークWTI原油先物相場は、1バレル=70ドル台後半でもみ合う展開が続いている。中東情勢を手掛かりとした売買が一巡し、買い越し、売り越し調整が中心の展開になっている。売買テーマが定まらず、狭いレンジでの低ボラティリティー環境に陥っている。地政学要因から需給環境にマーケットの関心はシフトし始めているが、値動きの鈍さが目立つ。
6月は、欧米でのドライブシーズンの需要期による需給引き締まりを反映した値動きが想定される。6月1日の「OPECプラス(石油輸出国機構加盟国と非加盟石油生産国)」会合で、自主減産が7月以降に延期されることを前提にすれば、需給は引き締まる可能性が高い。在庫取り崩しが本格化する動きを確認しつつ、80ドル台前半へのレンジ切り上げを打診すると思われる。ただし、米大統領選を前に過度のガソリン価格高は政治的に…
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週刊エコノミスト
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