《今週のポイント》ECB理事会(6月6日)高山武士
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利下げのペースはどうなるか
欧州中央銀行(ECB)は6月6日に政策理事会を開く。利下げの決定はほぼ既定路線だが、今後の利下げペースに関する情報が注目される。
ECBは主要政策金利を10会合連続で引き上げて4.50%とした後、昨年10月以降は5会合連続で据え置いている。前回4月の理事会では、声明文に「インフレ率が目標に収束するという自信を強めることができれば利下げが適当」とガイダンスして利下げの準備を進め、理事会メンバーからも6月利下げを支持・容認する発言が相次いでいる。しかし、6月以降の示唆はあまりない。
理事会直前の5月23日に公表された1~3月期の妥結賃金上昇率は前年比4.69%とほぼピークと同水準となり、ほとんど減速していない。しかし、ECBスタッフは同日公表したECBウェブサイト内の公式ブログで賃金上昇率の高止まりは見通しに織り込まれていること、1~3月期はドイツの一時金の影響があること、今後は鈍化が見込まれることなどを指摘した。
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週刊エコノミスト
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