《長期金利》1%近い水準で推移 野地慎
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9月20日の日銀金融政策決定会合後の会見で、植田和男日銀総裁が「政策判断にあたり、海外経済の状況などを確認していく時間的余裕はあると考える」と述べたことで、早期の利上げへの期待が収縮している。
10年国債利回りも1%を下回る水準での推移が長期化しつつあるが、7月のいわゆる日銀のタカ派的なスタンスからの転換は、円安が修正されたことを受けてのものと推測される。
足元では米大統領選後の財政拡張への期待などから米国債利回りが上昇し、ドル・円の為替相場も再び150円を上回っている。円安が進めば、7月と同様に円安抑止のための利上げが行われるとの思惑が高まりやすく、米国債利回りが高止まりするうちは、日本の10年国債利回りにも上昇圧力がかかると考えてよさそうだ。
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週刊エコノミスト
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