日銀は12月に利上げし来年は1%へ 藤代宏一
日銀の今後の金融政策について筆者は、12月18〜19日の金融政策決定会合で0.25%利上げして政策金利を0.50%にした後、2025年は年末までに追加で2回(計0.50%)の利上げを行って、政策金利を1.00%にするとの見通しに自信を深めている。
10月31日の決定会合で示した展望リポートの物価見通しは、24年度が2.5%、25年度は1.9%へと、前回から0.2ポイント下方修正したものの、26年度は1.9%と不変で、「おおむね2%」という仕上がりであった。
従来の思考様式に基づくと「物価見通しが上方修正されない限り、利上げは見送り」となるが、最近の日銀は、経済・物価が日銀の見通しに沿って推移することを「オントラック」と表現し、それを事実上、利上げの条件としている。今回の数値は素直に利上げ確率が高まったと読むべきであろう。
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週刊エコノミスト
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