教養・歴史 鎌田浩毅の役に立つ地学

富士山噴火の火山灰量 東日本大震災廃棄物の10倍超/206

富士山が噴火すれば首都圏に大量の火山灰が降り注ぐ(Bloomberg)
富士山が噴火すれば首都圏に大量の火山灰が降り注ぐ(Bloomberg)

 活火山の富士山は現在「噴火スタンバイ状態」にある。近い将来、大規模な噴火が発生した際には、首都圏の広い範囲に火山灰が降り積もり、公共交通機関や物流がストップする恐れがある。

 江戸時代の1707(宝永4)年に起きた前回の「宝永噴火」では、上空を吹く偏西風に乗った火山灰が16日間降り続け、現在の東京都心部にまで達した。堆積(たいせき)した火山灰の総量は17億立方メートルと推定される。同規模の噴火が起きると、火山灰が2センチメートル以上降り積もる地域の人口は、神奈川県を中心に885万人にのぼる。

 また、政府の中央防災会議の想定では、噴火3時間後から首都圏の交通機関がまひし、2週間続くと都心で10セ…

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週刊エコノミスト

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