電子商取引支える「仲介」の革新=渡辺誠
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匿名性増大で高まる正直さの価値
インターネット通販などの電子商取引(EC)市場が拡大を続けている。2017年の日本国内の消費者向けEC市場規模は16・5兆円(前年比9・1%増)、ネットオークション市場は1兆1200億円(同3・2%増)で、とくにフリマアプリ市場は4835億円(同58・4%増)に急増している。また今年6月にはメルカリが東証マザーズに上場、一時公募価格の2倍の高値を付けたことは記憶に新しい。
これは仲介の革新が寄与している。仲介とは生産と消費をつなぐ幅広い経済行為で、流通や運送に加え、販売促進や品質保証、在庫管理、仕入れ、決済など市場で起こることのほぼすべてに関与する。最近の革新は、米アマゾンや米イーベイ、楽天など大規模な専門のEC業者によるプラットフォームの提供、また、小口の仲介ビジネスの興隆と言える。
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週刊エコノミスト
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