話題の本『原民喜 死と愛と孤独の肖像』『交雑する人類』『同時通訳者のカバンの中』『自動運転「戦場」ルポ』
有料記事
『原民喜 死と愛と孤独の肖像』 梯久美子著 岩波新書 860円
今年も8月6日がやってきた。原爆投下された広島の悲劇を描いた小説『夏の花』で知られる原民喜だが、実際はどんな人物だったのか。本書は、原爆のことを克明に書いた作家というマスイメージに捉われることなく、等身大の実像に迫った新しい評伝である。会話が苦手でひきこもりがちな性格、たいへんな愛妻家であったこと、後輩思いで遠藤周作らから慕われていたことなど、知られざる原民喜の姿が鮮明に見えてくる。(K)
残り713文字(全文941文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める