チャイナウォッチ 習近平独裁にネット上で退陣情報拡散=金子秀敏
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7月中旬、中国のインターネット上に習近平国家主席の失脚を示唆する怪情報が流れ、SNSなどで広まった。習氏が中東、アフリカ外遊へ出発する数日前だった。
その内容は、江沢民、胡錦濤両氏ら中国共産党の長老40人が連名で習氏に個人崇拝を自己批判するよう求める意見書を党中央に提出し、8月前半に河北省の保養地「北戴河(ほくたいが)」で党中央政治局が開く非公開会議で習氏退陣が決まるというものだった。
ネット上では「一号休息、大海領事、2022春暖花開」という書き込みも拡散。通常は毎月1日が休日であることを意味する「一号休息」はトップ(党総書記)引退を示唆し、「大海」は副首相の汪洋氏の名前を暗示している。「領事」とは汪氏が習氏の代理になるという意味だ。2022年は次の共産党大会の年で、「春花が開く」とは副首相の胡春華氏が次期党総書記に選ばれるということだ。
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週刊エコノミスト
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