テキサス・インスツルメンツ 米国を代表する半導体の古豪=永井知美 海外企業を買う/202
◆Texas Instruments
米テキサス・インスツルメンツ(以下、TI)は、半導体売上高で世界7位(2017年)の老舗半導体メーカーである。半導体産業が本格勃興した1970年代から80年代前半にかけて世界最大の半導体メーカーだったが、主力のDRAM(メモリーの一種)で日本勢に敗れて85年に首位陥落。ただし、その後も主力事業を巧みに入れ替え、データの取れる76年から17年に至るまで、常に半導体売上高世界トップ10にランクインしている。売上高営業利益率は41%と非常に高い(17年12月期)。売上高構成比はアナログ半導体66%、組み込みプロセッサー23%、その他11%(17年12月期)となっている。
TIの主力製品であるアナログ半導体は音声、温度、圧力、画像、電気などの自然界の信号と、0と1で構成されるデジタル信号の橋渡し役である。組み込みプロセッサーは特定機能に特化した集積回路であり、スマートフォン、洗濯機からファクトリー・オートメーション(FA)、ADAS(衝突などの可能性を事前に検知し回避する先進運転システム)に至る幅広い分野で、機器の頭脳部として使われている。同社は約10万の製品をそ…
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週刊エコノミスト
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