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ケニア 環境対策で建物撤去 影響額は数百億円に=久保唯香

ガソリンスタンドの撤去跡(筆者撮影)
ガソリンスタンドの撤去跡(筆者撮影)

 ケニアの首都ナイロビでは、環境保全政策に注目が集まっている。政府は2006年、河川保護のため建築物と河川との間に一定間隔を保持する規制を敷いた。しかし、ナイロビは土地開発が盛んだ。河川敷であろうとお構いなしに住居や商業施設が建ち並ぶ。そこで政府が講じたのが、不法とされる建築物の強制撤去「デモリッシュ」だ。今年8月初旬には大手チェーンレストランや住居などを相次いで強制撤去した。

 強硬な施策は「デモリッシュ」だけではない。10年以上対策が取られなかったポリ袋の不法投棄問題に対し、17年、ポリ袋の製造、輸入、包装、使用などの禁止に乗り出した。罰則は200万ケニアシリング以上400万ケニアシリング未満(1ケニアシリング=1・11円)の罰金、または1年以上4年以下の禁錮刑だ。今や、路上はおろかナイロビからポリ袋自体が消えた。

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