カリフォルニア 死者80人超の山火事 補償問題は難航か=土方細秩子
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史上最悪規模と言える80人超が死亡しているカリフォルニア州の山火事を巡り、賠償などについて議論が始まっている。火災は州北部と南部でほぼ同時に起こり、今なお700人以上が行方不明だ。北部では計300人以上の死傷者が出る可能性があり、南部では高級住宅地の一部が灰燼(かいじん)に帰した。
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火災は、電線が切断して生じた火花が原因の可能性がある。同州では電力会社の設備を原因とする事故については、州法で電力会社が全ての責任を負うことが定められている。
同州で昨年発生した山火事による被害は、総額で100億ドル(約1兆1300億円)超と言われている。この一部でも電力会社の責任となると、住民らからの賠償請求が巨額となった場合、電力会社が倒産する可能性もある。倒産すると州民の生活を脅かしかねないため、同州のブラウン知事は今年9月、電力会社の負担の一部を軽減させる法案を提案し、州議会で成立した。ただ、施行は来年1月で、昨年と今年の火災の損害賠償について…
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週刊エコノミスト
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