インド 聖なる牛の贈り物 大半が検査不合格=中島敬二
有料記事
食品安全基準局は11月13日6000以上の牛のミルクのサンプルの安全テストの結果として51%が安全基準を満たしていないと発表した。だが同時に、売られているミルクの約90%が安全で、10%は“汚染されていない”ので安全だとのコメントも出した。
ワールドウォッチ
インドのミルク総生産量は1億6640万トン(2016年)。10%とは1664万トンとなり、これは日本の総生産量〈724万トン〉の2倍を超える数字だ。
汚染ミルクがインドに多いのはミルク生産者の80%が小規模農家であり、衛生面の教育と安全管理が十分でないからだ。このため処理時に使う殺虫剤、尿素、洗剤、硫酸アンモニウム、カセイソーダ、過酸化水素などがミルクに含有されてしまうという。
残り376文字(全文696文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める