官房長官補佐官の退任劇 「危機管理」のたまものか
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11月9日の閣議で、菅義偉官房長官の大臣補佐官である福田隆之氏の退任が了承された。「業務に一定の区切りがついたため辞職の申し出があった」というのが官房長官の説明だが、永田町で真に受ける人はゼロに近い。臨時国会開会前の10月中旬、福田氏が水道法改正に絡んで水道ビジネスを手がける外国企業から利益供与を受けているという「怪文書」のうわさが駆け巡っていたからだ。
福田氏は民間出身のコンサルタントとして、36歳で官房長官補佐官に大抜てきされた。専門はPFI(民間資金活用による公共施設の整備運営)。PFIの中で近年脚光を浴びているのが、公共施設の「運営権」を国や地方自治体が企業に売却し、企業が施設の運営で利益を上げるという方式だ。安倍政権は6月、PFI推進プランを改定、総額21兆円分の公営事業を民営化する巨額払い下げ目標を掲げた。その中心領域である水道事業に…
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週刊エコノミスト
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