スウェーデン 不正な卒業証明で偽医師・看護師=綿貫朋子
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スウェーデンでは今、国外の看護学校や医療教育機関の卒業証書を不正に取得したり偽造したりして、医療に従事する偽の医師や看護師などの存在が問題になっている。
同国内で医師や看護師として働くには保健福祉庁の認定証が必要で、欧州連合(EU)加盟国の医療教育機関卒業生も医師や看護師などとして働くことができる。だが、公共放送スウェーデンテレビ(SVT)の調査報道番組によると、最近5年間で少なくとも27人の医療従事者が、卒業証書を偽造するなどして審査をすり抜けていたという。
特に問題なのは、ルーマニアやポーランドの看護学校が、正規教育を受けていないにもかかわらず卒業証書を不正に発行していると見られるケースだ。例えば、ある女性は「在学していた」とされる期間中、スウェーデンで店員として約30万クローナ (約400万円)の収入を得ていたことが明らかになった。これらの学校は、組織ぐるみで不正に手を染めていた可能性が疑われている。
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週刊エコノミスト
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