法務・税務税務調査が狙っている

税制改正は厳格化の一途 ターゲットは富裕層=村田顕吉朗

     税制のスキを突き、次々に編み出される節税手法や租税回避行為。これに対し、国税庁が網を掛けていく「いたちごっこ」が続いている。国税庁側の租税回避・課税漏れ対策の方法は主に二つある。「法律改正による適用要件の変更」と「法定調書制度の活用」だ。この数年間で行われた改正内容とその意図を見てみると、この数年は特に富裕層を対象としたものが多く見られることが分かる。

     相続税の申告の際、自宅の土地の評価が80%減額されるなど、税負担を軽減するための切り札とも言える制度が「小規模宅地等の特例」だ。そもそもは、親の自宅で同居していた子などの相続税負担を減らすための制度で、親が亡くなって相続財産が自宅だけだったりした場合、相続税の納税資金が足らず住み慣れた自宅を売らざるを得ないことがある。そうしたことを避けるため、自宅の土地の相続税評価を大幅に減額する小規模宅地等の特例が設けられていた。

     小規模宅地等の特例では、自宅の土地の評価を大幅に減額する分、同居していない子は原則として適用を受けられないなど要件が厳格に定められている。しかし、地価の高い土地を持つ富裕層にとっては、80%もの評価の減額は大きな魅力に映る。そのため、形式的にだけ要件を満たそうとする節税対策が散見されていた。2018年度の税制改正で、こうした節税対策に網が掛けられ、今年4月1日からさらに要件が厳格化されることにな…

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