週刊エコノミスト Online2019年の経営者

名門再建、鍵はサイバー×現場技術 車谷暢昭=東芝会長CEO(最高経営責任者) 編集長インタビュー/936

車谷暢昭 東芝会長CEO(最高経営責任者)
車谷暢昭 東芝会長CEO(最高経営責任者)

 Interviewer 藤枝克治(本誌編集長)

── 11月に経営再建策を発表しました。利益の大半を占めていた半導体メモリー事業を売却しており、今後はどの事業で稼ぐのですか。

車谷 メモリー事業は収益性は高いですが、年間数千億円の投資が必要なので、ほかの有望事業に資本を配分できなくなるという側面は否めませんでした。そのメモリーを売却したことで東芝は実質、無借金になり、過去数年間、当社を苦しめてきたバランスシートの問題は解決したのです。その一方で、今後、何でもうけるかという課題は残ります。現在の東芝は22の事業分野で4兆円弱の売上高で、2018年度は営業利益率が2%に届きません。4月に会長に就任して全ての事業を細かくみたのですが、結論的には全ての事業で収益性の改善が可能で、23年度に営業利益率10%という目標を実現できることを確認しました。

── 22すべての事業をバランスよく積み上げていくのですか。

残り2177文字(全文2580文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事