名門再建、鍵はサイバー×現場技術 車谷暢昭=東芝会長CEO(最高経営責任者) 編集長インタビュー/936
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Interviewer 藤枝克治(本誌編集長)
── 11月に経営再建策を発表しました。利益の大半を占めていた半導体メモリー事業を売却しており、今後はどの事業で稼ぐのですか。
車谷 メモリー事業は収益性は高いですが、年間数千億円の投資が必要なので、ほかの有望事業に資本を配分できなくなるという側面は否めませんでした。そのメモリーを売却したことで東芝は実質、無借金になり、過去数年間、当社を苦しめてきたバランスシートの問題は解決したのです。その一方で、今後、何でもうけるかという課題は残ります。現在の東芝は22の事業分野で4兆円弱の売上高で、2018年度は営業利益率が2%に届きません。4月に会長に就任して全ての事業を細かくみたのですが、結論的には全ての事業で収益性の改善が可能で、23年度に営業利益率10%という目標を実現できることを確認しました。
── 22すべての事業をバランスよく積み上げていくのですか。
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週刊エコノミスト
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