2019年メモリー市況は2ケタ減も=大山聡
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世界の半導体メーカーが自主参加する世界半導体市場統計(WSTS)は、2018年秋期半導体市場予測において、19年半導体市場を前年比2.6%増、メモリー市場を同0.3%減と発表した(表)。全体的に成長率が18年に比べて鈍化する中、メモリーだけ1ケタのマイナス成長にとどまるとの見方だが、筆者は2ケタの幅で落ち込む可能性が高いと考える。本稿では、現在の半導体市況を分析しながら、今後の留意点について整理したい。
図は、WSTSの月次データ(18年10月の実績まで)をグラフ化したものだ。メモリー市況は前年比マイナスに落ち込む目前であり、それ以外の市況は特に大きな変動もなく推移している。18年に2ケタ成長が期待できそうなディスクリート(個別半導体)やアナログIC(集積回路)、1ケタ成長にとどまるロジック(論理)ICなど、それぞれ若干の温度差はあるが、WSTSはいずれの分野も19年の成長率を3%台で見ている。…
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週刊エコノミスト
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