「巨大な赤ちゃん」「国潮」 流行語に見る中国の一年=岸田英明
有料記事
旧正月を祝う中国では今、年末ムードが高まりつつある。2019年は2月5日が旧暦の元日に当たり、干支もこの日に戌(いぬ)から亥(いのしし)に変わる。一方で、一般に中国の人々が一年を振り返るタイミングは日本と同じく新暦の12月である。共産党の幹部がその年の施政成果を振り返り、翌年の方針を討議する中央経済工作会議は12月に開かれるし、各機関がその年を象徴する流行語やキーワードを発表するのも12月である。
これらの流行語のうち、メディアなどで最も引用されるのは政府系の国家語言資源モニタリング・研究センターがまとめたもので、18年は「(米中)貿易摩擦」などがリストアップされた。リストには習近平国家主席が好んで用いる「人類運命共同体」や同じく習主席の言葉である「幸福は奮闘して得るもの」など、「政治的」な言葉が多く、一般の中国人からは「日常会話で聞いたことがない」と冷めた反応も聞かれる。また、リストのト…
残り1064文字(全文1465文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める