政府が景気の下支え策 中国経済の急速な鈍化で=神宮健
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中国経済が失速して景況感が悪化する中、中国政府は年明け以降、矢継ぎ早に景気下支え策を打ち出している。
まず、中国人民銀行(中央銀行)が1月4日、銀行から強制的に資金を預かる「預金準備率」を1ポイント引き下げると発表。昨年来5回目の引き下げである。8000億元(約13兆円)を市場に資金供給する効果があるとされ、小・零細企業や民営企業向け融資が増えると期待されている。
次いで、国務院(内閣に相当)の常務会議が9日、小・零細企業を対象にした減税措置を打ち出した。年間減税額は2000億元(約3兆円)で3年間実施する。企業所得税の優遇条件を緩和し、95%以上の納税企業が優遇を受けられるようにすることや、スタートアップの科学技術企業への優遇拡大などの措置を含んでいる。
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週刊エコノミスト
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