週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

「料理の本質は、その技術と文化にあります」 シャルル・コアントロ ル・コルドン・ブルー・インターナショナル・アジア代表/730

     世界各地でフランス料理を教える名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」(本部・パリ)の日本校が「日本料理講座」を開設、さらに立命館大学と提携して「食」マネジメントの共同プログラムもスタートさせる。陣頭指揮をとるコアントロ家の御曹司が熱く語る。

    (聞き手=山崎博史・ジャーナリスト)

    (通訳=佐々木幸恵さん(ル・コルドン・ブルー・ジャパン))

    コアントロ 1895年にパリで創立されたカリナリーアーツ(創造的料理学)とホスピタリティー(もてなし学)の教育機関です。以来、世界各地で築いた長い歴史と高度に洗練された教育の実績によって、おかげさまでフランスの代表的な料理学校として高い評価をいただいています。現在、20カ国の約35カ所にキャンパスがあり、毎年、世界の2万人以上の生徒さんが学んでいます。日本では1988年に事業を始め、91年に東京校(渋谷区・代官山)、2004年に神戸校(神戸市中央区)を開設し、卒業生は約1万3000人に上っています。17年10月には「日本料理講座」をスタートしました。

    コアントロ 学校を開設している国の伝統料理を教える事業は、いくつかの国ですでに展開しているものです。タイ料理をバンコク校で、スペイン料理をマドリード校で、中国料理を上海校でといったふうに、いずれも本科のプログラムにしています。日本料理は、世界的にブームが広がっていながら、外国の多くのレストランでは、日本料理を学んでもいない外国人シェフらが作っていると言われています。私どもの日本料理講座の本格的なプログラムを修了した生徒さんたちによって、伝統的な技術と文化に基づく本物の日本料理が世界各地で披露されることを期待しています。

    コアントロ 私どもは実は、何年も前から日本料理講座の構想を持って、シェフや食材の当たりを付けたりするなど、準備を少しずつ進めていました。私も当時、日本校の代表を務め、その方向で動いていました。そこへ16年4月、農林水産省が「海外における日本料理の調理技能の認定に関するガイドライン」という施策を打ち出し、追い風が吹きました。

     日本料理の知識や調理技能が一定レベルに達した外国人シェフを、「民間団体などが自主的に認定できる」と定めたものです。これによって、ル・コルドン・ブルーも「日本料理調理技能認定校」になることができ、一気に開講に向けて進み始めたのです。

    残り4189文字(全文5174文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月14日号

    コロナが迫る 非接触ビジネス第1部16 「脱3密」に勝機あり リアル×ネットで株価急騰 ■白鳥達哉/種市房子19 インタビュー 鈴木康弘 日本オムニチャネル協会会長、デジタルシフトウェーブ社長 「ネット起点に、実店舗を運営」20  諸富徹 京都大学大学院 経済学研究科教授 「脱炭素社会への契機にも」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット