日本株 上昇へ 米景気後退の可能性低く2万4000円まで回復=柏原延行
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2018年10月に始まった米株式市場の不安定化は、米10年物国債利回り(長期金利)の上昇が一つの契機となった。一方で同年12月の下落は「米5年物国債利回りと2年物国債利回りの金利差(長短スプレッド)」がマイナスになったことが契機の一つとなった。
それぞれの契機について、市場は景気後退のサインと解釈したが、このことは金利の上昇も下落も悪材料と捉えてしまう市場の「地合いの悪さ(株価の下落基調)」を示していると思われる。米国の景気後退局面入りへの警戒感が強まっていると言っていいだろう。
ただ、世界同時株安とまでは言えない。12月の主要株価指数の下落率をみると、日経平均株価は10%超、ダウ平均株価(米国株)が9%台だったのに対し、ドイツ株価指数(DAX、欧州株)は5%超、上海総合(中国株)やボベスパ(ブラジル株)、センセックス(インド株)などは5%以内と軽微にとどまったからだ。
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週刊エコノミスト
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