中国 強気 経済対策効果の期待で19年は前低後高の成長=王雷軒
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2010年をピークに鈍化傾向にあった中国経済の実質GDP(国内総生産)成長率(前年比)は、17年に一旦下げ止まったものの、18年は6.6%(速報値)と再び減速に転じた。米国による追加関税発動を控えた駆け込み的な輸出の反動から、足元の輸出は減少。環境保全活動の強化や資金調達の制約を受けてインフラ整備向けの投資が想定より遅れ、足元の下振れ圧力は強まった。19年も輸出が低調に推移するほか、内需の弱さもあり、足踏みが続く可能性は高い。
とはいえ、年後半には当局による経済対策の効果が期待されるほか、米中通商協議にも一定の進展があると見込まれる。“前低後高”(前期は低く、後期は高い)で6.5%の成長は達成できると予測する。実際、19年の経済運営方針を決める中央経済工作会議では、構造改革の深化よりも成長下支えに重点が置かれ、拡張的な財政政策と穏健な金融政策を継続することが示された。
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週刊エコノミスト
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