第12回 伊予銀行、私募債で地元に寄贈・寄付=浪川攻
有料記事
地元に慕われ、愛される銀行──。地域銀行の理想像である。金融庁は近年、地域銀行に対して「持続可能なビジネスモデルの構築」を呼び掛けているが、そのバックボーンと言えるのは経営地盤の地元顧客層からの支持にほかならない。地元を捨てて、持続可能となっても、それは地銀の存在意義の放棄でしかない。
私募債業務で地域銀行ならではと言える取り組みを続けているのが伊予銀行だ。私募債とは、少数の特定の投資家に発行する社債だ。
地元の取引先企業の資金調達ニーズに対して私募債発行をアドバイスするだけであれば、通常の取り組みだが、同銀行はこれに発行記念の寄付を結び付けている。その名も「ふるさと応援私募債」である。
残り1060文字(全文1358文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める