臨機応変すぎるFRBに潜むリスク
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米連邦準備制度理事会(FRB)は1月30日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、事前予想通り利上げを見送った。市場の注目点は、将来の金融引き締めに対する姿勢と、バランスシートの縮小に関する考え方だった。
前者については、前回まで使われていた「漸進的な利上げ」という文言が削除され「(将来の金利変更には)辛抱強くなる」とした。後者については、「自動操縦」と例えた表現を「経済・金融動向を考慮しながら柔軟に対応する」と修正した。
振り返ると、昨年3度目の利上げを決めた9月会合の後、米国株は10月に大幅下落した。11月の講演で「現状の金利水準は中立金利をわずかに下回る水準」と発言し利上げ姿勢のトーンダウンを図るも、昨年4回目の利上げを決めた12月会合では「政策金利を漸進的に更に幾分か引き上げる」とされ、米国株は大幅下落した。
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週刊エコノミスト
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