良質な学生服の需要高まる 大手メーカーがシェア拡大=岩下祐一
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巨大な中国の学生服市場が、変わりつつある。中国ではジャージーなどの運動着が学生服の定番だが、大都市の私立校を中心に保護者が求める学生服の水準が向上。多少割高でも、品質の高い製品を提供する大手メーカーがシェアを広げている。
中国の幼稚園から高校までの児童・生徒数は約2億6400万人。市場規模は1000億~3000億元(1兆6000億~4兆9000億円)と言われている。
「公立校は1980年代で時間が止まっている。学生1人の年間予算200元(約3200円)で4着、などという話がいまだにある」。業界関係者は、これまでの「安かろう悪かろう」の学生服市場をこう語った。学校側の改善意欲が低く、一度指定するとそのまま同じ業者に固定されてしまうことが背景にあるという。「賄賂の問題も根深い」と、この関係者は漏らす。学校側と癒着した中小零細メーカーが幅を利かせ、質が悪く、デザイン…
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週刊エコノミスト
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