週刊エコノミスト Onlineエコノミストリポート

廃プラ規制 世界の化学、製紙会社が代替品強化 ユーザーと連携し用途拡大を急げ=金本兌基

表1 国のプラスチック資源循環戦略の目標(案)
表1 国のプラスチック資源循環戦略の目標(案)

 昨年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で海洋プラスチック問題が提起されたことなどを契機に、廃プラに関する規制強化の議論が各国で活発化している。欧州連合(EU)では、気候変動に次ぐ新たなテーマとして循環型経済の議論が進んでいる。今春には、10種類の使い捨てプラ製品と漁具などを規制する指令案が採択され、その後、2年以内をめどに各国で法制化が進む見込みである。

 また、新興国でも規制・目標設定の動きが強まっており、インドのモディ首相は2022年までに使い捨てプラ製品を廃止すると発言している。中国は17~18年末に廃プラの輸入を禁止しており、東南アジア諸国連合(ASEAN)に廃プラが急激に流入したことで、各国でも輸入規制が強化されている。この結果、これまで中国などに廃プラを輸出していた欧米や日本は、自国・地域で処理する必要性が高まっている。

残り4022文字(全文4394文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事