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世界経済への配慮なき米中貿易協議

中国は構造改革を迫る米の攻勢をどうしのぐか
中国は構造改革を迫る米の攻勢をどうしのぐか

 米中貿易戦争の収束に向けた3月1日の交渉期限を目前にして、両国の貿易協議の行く末を巡って、市場が一喜一憂している。中国側は、米国産品の大量輸入を約束することで、巨額の対米黒字が減少するとの見通しを示して、米国の攻勢をしのぐ構え。一方で米国側は、中国が黒字を出さなくなるように「構造問題」の解決を求めているようだ。

 日本には、貿易交渉の名を借りた「構造協議」の苦い思い出がある。1989年から90年にかけて行われた日米構造協議は、米国産品が日本で売れないのは日本に「構造障壁」が存在するからだとして、米国産業界から寄せられた膨大な要望リストを基に、米政府が日本政府に「是正」を求めた。

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