週刊エコノミスト Online2040年の社会保障を考える

第37回 医療保険制度の持続可能性高める「医療版」マクロ経済スライド=小黒一正

(出所)筆者作成
(出所)筆者作成

 前回(本連載第34回)では、「住まい」の社会保障について語った。今回は医療保険財政のマクロ管理について提言をしたい。

 日本の公的医療保険制度は、3タイプの医療保険からなる。すなわち、「職域に基づく被用者保険」「居住地に基づく地域保険(国民健康保険=国保)」「75歳以上の後期高齢者を対象とする後期高齢者医療制度」の3タイプであるが、全ての国民はいずれかの医療保険への加入が義務付けられている。制度の分立は歴史的な要因が大きいが、制度間で保険加入者の年齢や医療費、平均所得などが大きく異なる。特に、国保の加入者には所得水準の低い者や平均年齢が高いために疾病リスクが高い者が多いという事情もあり、保険料収入が十分に確保できない傾向がある一方で医療給付の水準が高く、保険財政の運営が厳しいケースが多い。

残り2790文字(全文3139文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事