教養・歴史書評

『中国・新興国ネクサス 新たな世界経済循環』 評者・高橋克秀

    編者 末廣昭・田島俊雄・丸川知雄 東京大学出版会 5000円

    貿易大国化する中国軸に世界経済の変化読み解く

     これからの世界経済の構造変化は、中国と新興国との経済貿易関係(ネクサス=結びつき)の深化が主役であり、中国と先進国とのネクサスは脇役になるだろう。アメリカが自国市場を閉じれば、中国と新興国の関係はますます深まる。その結果、アメリカが世界経済の「中心」から転落する時期は早まる。そして中国が新興国から資源や農産品などの1次産品を輸入して工業製品を輸出するという「中心・周辺」構造はさらに鮮明になる。こうした本書のメッセージは、前半のマクロ的・政策的観点と後半のミクロ的・産業的視点から多角的に考察される。

     第5章「中国の食生活の向上と新興国への影響」は斬新な切り口である。中国の食生活が所得の上昇と健康志…

    残り820文字(全文1174文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,000円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    10月1日号

    キャッシュレス大混乱16 「QRコード詐欺」にご用心 簡単な手口で多発する被害 ■村田 晋一郎/加藤 結花19 増税に間に合わない! ポイント還元店舗は全体の3割 ■村田 晋一郎20 賢く選ぶポイント還元 中小は5%、コンビニ大手が独自還元も ■風呂内 亜矢22 キャッシュレスの勝者 スマホ決済は「 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット