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爆発的に増加する「こども食堂」 自治体は縦割りなくし「育てよ」=湯浅誠/39
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今回は、「居場所」の一つとしての「こども食堂」の現状、その価値と意義について考察したい。
「こども食堂」は「子どもが一人でも行ける低額または無料の食堂」のことで、地域交流の促進と子どもの貧困対策の二本足で立っている。しばしば「貧困家庭の子どものための場所」と言われるが、こども食堂の約8割は「どなたでもどうぞ」のオープン型(共生型)で運営されている。
こども食堂は純粋に民間発の活動であり、活動形態もスタンスも多様だ。制度の裏付けがなく、資金面等での脆弱(ぜいじゃく)性は免れないが、自発性と多様性はこども食堂の強み・生命線でもある。名称も「こども食堂」「地域食堂」「みんな食堂」「○○さん家」と多様である。
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