金融庁がCLO規制強化 残高急増に漂う手遅れ感
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金融庁は3月末、金融機関がローン担保証券(CLO)などの証券化商品を保有する際の規制を強化する。農林中央金庫やゆうちょ銀行など大手金融機関がここ最近、CLOの残高を急増させており、リスクを懸念する金融庁が目を光らせていた。ただ、金融機関が保有するCLOはすでに相当な残高に達し、手遅れ感が漂っている。
CLOは信用力の低い企業向けの融資(レバレッジド・ローン)を束ねた金融商品で、主に米国を中心に組成。運用難に悩む日本の金融機関にとって、高金利のCLOは米ドルの調達コストを払ってもなお、利ざやを稼げる投資先だ。農林中金のCLOを含むCDO(債務担保証券)残高は昨年12月末、同3月末比8割増の6兆8200億円に膨張した。
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週刊エコノミスト
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