週刊エコノミスト Online デジタル化時代になくなる銀行、残る銀行
給与を電子マネー払いへ 始まる銀行の「中抜き」=高橋克英/5
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厚生労働省が電子マネーでの給与支払いを解禁する検討を進めている。早ければ2019年度内にも実現すると見られている。給与の電子マネー払いが実現すれば、スマートフォンのアプリで給与を受け取り、即座にスマホで決済できるようになる。預金者にとっては給料日に現金を引き出すためにATM(現金自動受払機)の列に並ぶ必要がなくなるが、銀行にとっては個人顧客との接点喪失にもつながる。
労働基準法では、「賃金」は現金で支払うと定めており、省令で銀行口座または証券口座での支払いも認めている。厚労省は省令を改正して、資金決済法に基づき金融庁に登録する「資金移動業者」の口座(スマホのアプリなど)への支払いも認めることを検討している。電子マネーを管理・運営する資金移動業にはLINEペイや楽天、メルペイ、ヤフーなど64社が登録している(19年2月末現在)。
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