経済・企業復活する会社

石坂産業 「脱・産廃屋」で絶体絶命を乗り越えた=大宮知信/1

     それは創業30周年を迎え、最新鋭の焼却炉が完成してわずか2年後の1999年のことだった。石坂好男氏(現相談役)が創業した石坂産業(埼玉県三芳町)は、主に建設現場から出る産業廃棄物を処理する産廃業者。一般の人はほとんど知らない会社だった。ところが2月1日、テレビ朝日の報道番組「ニュースステーション」が、所沢産の野菜から高濃度のダイオキシンが検出されたというニュースを報じた。当時、所沢市、川越市、狭山市に広がる里山は“産廃銀座”と呼ばれ、産業廃棄物の中間処理業者が集中していた。石坂産業は地域最大手の業者で、3基の焼却炉が稼働し、工場の煙突から煙を出していた。

     後にダイオキシンが検出されたのは野菜ではなく煎茶だったことが判明。テレ朝も誤報を認めたが、騒ぎは市民団体の反対運動に発展。その矛先が石坂産業に向けられ、工場周辺に「この町から出て行け!」と書かれた横断幕まで張られた。

    残り1881文字(全文2271文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月16日号

    コロナデフレの恐怖14 サービス業に「デフレの波」 失業増で負のスパイラルも ■桑子 かつ代/市川 明代17 市場に問われる開示姿勢 ■井出 真吾18 図解デフレ大国ニッポン ■編集部19 デフレ圧力は過去にない水準に ■永浜 利広20 コロナで「上がった下がった」ランキング ■編集部21 インタビ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット