「習近平」構造改革の大方針 新金融システムの今後=神宮健
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中国の習近平国家主席は2月下旬、共産党政治局の会議で、金融供給側(サプライサイド)の構造改革方針を打ち出した。背景には、現在の仕組みでは質の高い経済発展が難しいという認識がある。
中国では、企業の主な資金調達ルートは、間接金融(銀行融資)だ。株式発行などによる資金調達の比重は相対的に小さく、企業の負債比率が高くなる一因になっている。また、銀行の融資先は、主に国有大企業である。
一方、昨年来、取り締まりが厳しくなったシャドーバンキング(影の銀行)でも、銀行が理財商品(資産管理商品)を販売して得た資金の多くは、最終的に不動産業界や地方政府に向かい、中小・零細企業、農村は資金調達難に陥っている。
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週刊エコノミスト
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