週刊エコノミスト Onlineチャイナウオッチ 中国視窓

「習近平」構造改革の大方針 新金融システムの今後=神宮健

市場の役割が拡大する(Bloomberg)
市場の役割が拡大する(Bloomberg)

 中国の習近平国家主席は2月下旬、共産党政治局の会議で、金融供給側(サプライサイド)の構造改革方針を打ち出した。背景には、現在の仕組みでは質の高い経済発展が難しいという認識がある。

 中国では、企業の主な資金調達ルートは、間接金融(銀行融資)だ。株式発行などによる資金調達の比重は相対的に小さく、企業の負債比率が高くなる一因になっている。また、銀行の融資先は、主に国有大企業である。

 一方、昨年来、取り締まりが厳しくなったシャドーバンキング(影の銀行)でも、銀行が理財商品(資産管理商品)を販売して得た資金の多くは、最終的に不動産業界や地方政府に向かい、中小・零細企業、農村は資金調達難に陥っている。

残り940文字(全文1239文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事