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「一帯一路」イタリア参加へ 欧州攻勢で勢いづく「習1強」=金子秀敏

イタリアのコンテ首相と握手する中国の習近平国家主席(Bloomberg)
イタリアのコンテ首相と握手する中国の習近平国家主席(Bloomberg)

 中国の習近平国家主席が3月下旬、欧州を歴訪し、イタリアで巨大経済圏構想「一帯一路」に関する覚書を締結した。中国の巨大インフラ投資に潜む「債務のわな」などへの警戒が欧米で高まる中、習主席は主要7カ国(G7)から初めて「一帯一路」参加国を獲得し、欧州に足場を築いた。

 習主席の頭の中には、4月下旬に北京で「一帯一路」の第2回国際フォーラムを開き、その後、米国に飛んでトランプ大統領と首脳会談を行って米中貿易摩擦を最終決着させる外交スケジュールがあると言われる。

 今回の欧州歴訪の目的は、「一帯一路」のうち、中国と欧州を結ぶ「海のシルクロード」にイタリアの港湾を組み込むことだった。これにより中国は、インド洋から地中海に出るシーレーン(海上交通路)の欧州側終着港を押さえられる。ポピュリズム政権下のイタリアは中国の資金のほか、自国民に向け独仏中心のEUに抵抗する姿勢をアピールできる。

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