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オーストラリア 「水素を新たな輸出品」に育成=守屋太郎

水素供給基地の完成予想図(トヨタ・オーストラリア提供)
水素供給基地の完成予想図(トヨタ・オーストラリア提供)

 トヨタ自動車の豪州法人は2019年3月19日、燃料電池車向け水素供給の拠点を南東部メルボルンに建設すると発表した。同社が430万豪ドル(約3億4000万円)、豪再生エネルギー庁が310万豪ドルを拠出。操業を終えた完成車工場内に、水素を作る電気分解装置や水素ステーションを開設し、20年中の稼働を目指す。

 燃料電池車は水素を改質して作った電気でモーターを駆動し、走行中は温室効果ガスを全く出さない。充填(じゅうてん)時間や走行距離もガソリン車とほぼ同じだ。ただ、密度が低い水素は高圧で圧縮するか、超低温で液体化する必要があり、貯蔵・運搬にコストがかかる。同社は「最大の要因はインフラ不足」と指摘。拠点整備とともに燃料電池車を自治体などに貸し出し、実証実験も進める計画だ。水素は現状では液化天然ガス(LNG…

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