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経済・企業 同族経営の底力

「文明堂」が進めた経営統合 婿への承継も合理的な選択肢=編集部/相山豊/3

(出所)文明堂東京への取材より編集部作成
(出所)文明堂東京への取材より編集部作成

 同族企業にとって永遠の課題は、後継ぎ問題だ。長年続いてきた老舗はこの問題をどう解決してきたのか。

「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂」のCMで知られるカステラの老舗、文明堂。中川安五郎氏が1900年に長崎市で創業し、実弟の宮崎甚左衛門氏が本店のノウハウを持って1922年に東京に進出して以降、麻布、新宿、日本橋、銀座など各地に「のれん分け」をして拡大していった。その過程で、甚左衛門氏はそれぞれに独立した会社として運営させ、トップに娘婿や婿養子らをあてがった。以降、承継の選択肢として「婿」が定着している。

 のれん分けした東京の店が2014年に再統合した「文明堂東京」の大野進司社長(43)も婿。東京進出を果たした甚左衛門氏から数えて4代目だ。

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