週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

俳優業を天職とは思えない。監督をする準備だったのではと、ふと思う瞬間がある=水谷豊 映画監督・俳優/743

     俳優の水谷豊さんの2作目の監督作「轢き逃げ─最高の最悪な日─」が公開中だ。今回は自ら脚本も書いた。テーマは「人間の嫉妬」。なぜ嫉妬だったのか。

    (聞き手=りんたいこ・ライター)

    水谷 嫉妬することそのものは、決して悪いことではないと思います。気付いたら嫉妬しているわけですから、どうにもならないことなのです。大事なのは、嫉妬したあとに自分がどうなるかということ。嫉妬は、人を成長させもすればだめにもする。どちらへ行くのだろうということがテーマになると思いました。

    水谷 この発想がどこから来たのか、実は僕もよく分からないのです。

     嫉妬をテーマにしようと思った時に、そうだ、学生時代から仲のいい2人がいて、1人がすべてにおいて優れ、もう1人はちょっとお調子者。だけどお互い気が合っている。その2人が同じ建設会社に入って、優秀なほうの青年が副社長に気に入られ、その娘と結婚する。その優秀な青年がひき逃げ事件を起こしたら、どうなるんだろう。そうだ、結婚するということは、ひき逃げ事件が起きるのは結婚式の前がいい。そうなると当然、結婚式…

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