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高齢者医療の負担増に苦しむ健保組合=大森泰樹

 日本の医療保険は、国民誰もが何らかの公的保険に加入することができる「国民皆保険」制度である。しかし、医療費は毎年約1兆円のペースで増加し、特に高齢者の医療費の伸びが著しい。このため、高齢者の医療費を支える現役世代の負担が過重な今の仕組みのままでは、将来にわたり皆保険体制を守ることは難しくなっている。なかでも会社員の加入する健保組合は大きな危機感を持っており、高齢者医療費の負担の見直しを求めている。

 日本の医療保険は、被用者保険、国民健康保険(国保)、後期高齢者医療制度の三つに大別できる。

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