米中貿易戦争は「持久戦」に 毛沢東理論を応用、反攻狙う=金子秀敏
有料記事
米中両政府が5月9、10日にワシントンで開いた第11回閣僚級通商協議が不調に終わった。米国側は追加関税の引き上げに踏み切り、中国側も報復措置を発表。トランプ米大統領はさらに「対中制裁第4弾」の「すべての中国製品に対する追加関税」の準備を指示した。昨年3月に始まったトランプ大統領と習近平・中国国家主席のチキンゲームは妥協できないまま、果てなきらせん階段のような回路にはまりこんだ。
トランプ氏と習氏は6月末、大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を開き、出口を探ると見られる。しかし、中国の官製メディアは、中国のスタンスを「話し合いつつ攻撃する」と解説しており、会談が和解の場ではなく対立の長期化を確認する場になると見ている。
残り986文字(全文1313文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める